業界研究 長瀬研究員のなるほど!銀行講座
十六銀行グループのシンクタンク・十六総合研究所の長瀬研究員が、銀行の業務や機能、さらには地方銀行とメガバンクの違いなどをわかりやすく紹介します。これから金融業界を目指すみなさんの業界研究の一助として役立ててください。
第2話「銀行の機能について一緒に考えてみましょう」
こんにちは!十六総合研究所の長瀬です。今回は、銀行が果たす三つの機能について説明したいと思います。第1話でお話した三つの主要業務とも密接につながる内容です。

銀行の三つの機能とは?


一つ目は「資金仲介機能」です。
そもそも金融とは、お金に余裕がある個人や企業のお金を、お金を必要とする個人や企業に渡してあげることを意味しています。つまり、預金業務で預かったお金を、貸出業務で貸し出すことで、お金を融通(橋渡し)することができる機能のことです。もちろん、そのお金はみなさんから預かったものなので、銀行としても大切に扱わなくてはなりません。したがって、銀行員はお金を貸す相手のことをよく理解して、慎重に貸出の判断をすることが求められます。

全ての貸出が将来ちゃんと返済いただければ、こんなに素晴らしいことはないのですが、貸し出した企業が残念ながら倒産する場合もあります。しかしながら、そうした場合でも、銀行が倒産しなければ、基本的にみなさんの預金は全額守られます。つまり、経営基盤の安定した銀行に預けることが、みなさんの大事なお金を守ることにつながるわけです。

二つ目は「信用創造機能」です。
銀行に預けられたお金は、預金者が一斉に全額引き出すことはありません。

よって、銀行は必要なお金を残して貸出をすることができます。貸し出されたお金は、経済活動を通してみなさんの給料や企業の利益となります。そこでみなさんが、また、すぐに必要でない分を銀行に預けると、銀行はさらにそのお金を使って貸出をすることができます。これを繰り返すことにより、最初の預金の金額の何倍ものお金を貸し出すことができるのです。

つまり、お金が銀行と個人・企業の間を循環することで、銀行全体の預金残高はどんどん増えていく。これを「信用創造機能」と呼んでいます。

三つ目は「資金決済機能」です。
これは、為替業務を通して遠隔者間のお金のやりとりを安全で確実、かつスムーズにすることができる機能です。もちろん、国内だけでなく海外の人や企業ともお金のやりとりをすることができます。

さらに多様化する銀行の役割


これまで、簡単に銀行の基本的な役割についてお話してきましたが、これらはあくまでも代表的な業務であり、今の銀行が果たしている役割は、もっと多様化しています。このページを読んでいるみなさんは既にご存知かもしれませんが、十六銀行のホームページを見ると、預金・貸出・為替以外にも数多くの商品・サービスを提供していることがお分かりいただけると思います。

例えば、銀行の窓口で保険に加入することができますし、投資信託という投資目的の商品を買うこともできます。また、企業との取引においても、単なるお金のやりとりだけでなく、セミナーなどによる「お客さまが求める情報のご提供」や、ビジネスマッチングという「新しい取引先のご紹介」、あるいは「企業経営へのアドバイス」など、銀行に求められる役割は拡大し続けています。

銀行内部の仕事を見ても、お客さまと接する営業職以外に、新しい商品やキャンペーンの企画をしたり、営業活動のための手続きの仕組みを作ったり、あるいは銀行そのものの経営を企画管理する仕事もあります。さらに、銀行員の営業活動が適切に行われているか、法令に違反していないかをチェックする仕事もあります。

私個人のことをお話すれば、入行後しばらくは企業向けの貸出業務を担当していましたが、その後は預金業務の企画部署に配属となり、今は調査研究部門で働くといったように、様々な業務に携わってきました。また、同じ企業向けの貸出業務をしていても、転勤で支店が変われば、新しいお客さまとのお付き合いがはじまります。
したがって、常に新しいことに興味を持ち、積極的に情報を取り入れ、自ら率先してチャレンジする姿勢が、現在の、そしてこれからの銀行員には、必要不可欠なのです。