愛知営業本部課長代理(マーケット戦略チーム) 水谷 直有企 (1996年入行)
逆見本市で、ビジネスマッチングの一歩先へ!
少子高齢化によるマーケットの縮小やグローバル化による海外企業との競争など、日本のモノづくり産業には厳しい現実がつきつけられている。そんな環境下での現状維持は衰退を意味するだけだ。お客さまの企業が、今後100年、200年と存続するためには、次の成長への一歩が欠かせないのだ。マーケット戦略チームの目的は、その挑戦をサポートすることにある。

見えないニーズを探り出せ。

「優れた技術を持ち、取引先にも恵まれて財務状況も非常に良い企業であっても、常に何らかの課題を必ず抱えているはずだ」というのが、水谷の所属するマーケット戦略チームが、お客さまと向き合うときに前提としている考え方だ。

外から見れば完全無欠に思える企業も、解決困難な問題をどこかに持っていて、それに気づかないか、あるいは慣習として見過ごされている場合がある。「新たな販売先の開拓であったり、より有利な条件で取引できる調達先であったり、経営者の方のそうしたニーズは常にあるんです。事業が順調だと、それが見えないんだけなんですね」と水谷は言う。

綿密な調査をもとにお客さまのニーズを可視化し、具体的な解決策を提案するのがマーケット戦略チームのミッションだ。モノづくりが盛んな東海地区において、最近では自動車だけではなく航空機産業や先端医療産業など、新たな成長分野への参入ニーズが高まっている。

こうしたなか、非常にニッチな分野で高い技術力を誇る中小企業も、営業は社長ひとりの手腕にゆだねられていることが多く、「業界の垣根」を越えて事業を拡大していくことは容易ではない。「そこにニーズがひそんでいるのではないか?」こうした仮説をもとに、マーケット戦略チームが編み出したのが「逆見本市」という、ビジネスマッチングの新たな手法だった。

100年、200年続く中小企業を。

通常の見本市は、技術や製品を買って欲しい側が出店し、買い手にアピールするのだが、彼らの「逆見本市」は、買いたい側が売り手を募る。「必要とする技術や品質レベルが買い手から明示されるので、ミスマッチが発生しにくいというメリットがあるのです」と水谷は言う。もちろん、自動車産業から先端産業まで、東海地区のモノづくり産業に分厚い顧客層を持つ十六銀行の情報力もフルに活用する。

さらに、マッチングの精度を高めるのは、大手企業の技術部門や生産現場などで経験を積んだ後、十六銀行に入行しマーケット戦略チームの一員となった「マッチングコーディネーター」の存在だ。「彼らの的確な指摘が、新たな調達先との連携をよりスムーズにしたり、現場の体制改善に結びつくことが多いんですよ」と水谷。実際に「逆見本市」をきっかけに商談に進んだ割合は3 割弱と高く、商談が成約となった例も多いと言う。

事後のアンケートでも参加した双方のお客さまの満足度は高く、2014年3月には、東海財務局から、地域密着型金融に関する「特に先進的な取組み」として顕彰を受けた。

昨年「逆見本市」に参加したある企業では、調達先の多様化が進み、航空機産業への進出も果たした。新たに選ばれた調達先も販売先の拡大で経営が安定する。「こうしたWIN×WINの関係をもっともっと増やしたいですね」と水谷は顔をほころばせるが、彼らが目指すのはさらに、その先にある。

「地元の優良な中小企業が、今後100年、200年先も繁栄を続けていく。そのための環境をつくることが地方銀行の役割だと思うんです」と水谷は言う。それは、現在を未来につなぐ仕事なのだ。企業の今を改善し新たな成長の波に乗せる。そうした活力ある中小企業の挑戦を支援することが、地域経済の持続的な繁栄に、ひいては十六銀行の成長につながることを、マーケット戦略チームの誰もが、確信しているのだ。彼らの仕事は、地域の産業のパラダイム(枠組み)を変えていく。
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